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2022 年度卒業研究案内

私は揺らぎの物理と数学に興味があります.量子力学での揺らぎは不確定性から生じる原理的なものであり,統計力学での揺らぎは情報の縮約によって生じるランダム性から発生するものです. このように,量子力学における揺らぎと統計力学における揺らぎは全く別物のように見えますが,無限個:の粒子の量子状態を扱う量子場の理論や,散逸を伴う非可逆現象を表す非平衡統計力学を考えていくと,不思議なことに両者の違いは薄れ,両者に共通する揺らぎの本質論に迫らなければならなくなります. いま皆さんを対象に開講している統計力学のオンライン講義では気体やスピン系ばかり扱っているのですが,実際の研究では, ランダムな点集合・ランダムな曲線の束・ランダムな面の揺らぎを解析しています.(卒研生メンバーがオンライン白門祭で研究発表します.) 来年度の卒研テーマは「ガウス過程と機械学習」and/or「感染症の数理モデル」を考えています.卒研生たちが興味を持って自主的に研究できるようなテーマ選びをしたいと思っています. メールで相談しましょう. 
e-mail: katori@phys.chuo-u.ac.jp

ランダムな解析関数の零点ランダムな解析関数の零点(ランダムな点) 非衝突ブラウン運動の経路非衝突ブラウン運動の経路(ランダムな線) ガウス型自由場ガウス型自由場(ランダムな面)
S.Sheffield の web site より転載( http://math.mit.edu/~sheffield/ )

大学院での研究案内 研究室では学振ポスドク研究員の人たちと一緒に

  • ランダム行列に関係する点過程や確率過程
  • 統計力学模型のq-拡張と楕円関数拡張
  • 臨界現象・フラクタルパターンと SLE
  • ガウス自由場と2次元リウビル量子重力

などについて,勉強と研究をしています.このホームページに活動記録や資料(写真や pdf.file) がありますので参照下さい.

2021年10月 香取眞理