中央大 統計力学・確率論セミナー 越田 真史 氏

中央大 統計力学・確率論セミナー [file.pdf]

講演者:越田 真史 氏(東京大学大学院総合文化研究科)

題 目:内部自由度をもつ SLE に対する表現論的アプローチ

日 時:2018年5月28日(月) 15:30~17:00

場 所:中央大学後楽園キャンパス 理工1号館5階1530号室

    (〒 112-8551 文京区春日 1-13-27;東京メトロ丸の内線,

    南北線の「後楽園駅」または都営地下鉄大江戸線, 三田線の

    「春日駅」から徒歩5分)

概 要:Schramm-Loewner発展(SLE)と共形場理論(CFT)の関係は, Virasoro代数の場合に,今日様々な側面から理解されている.一方で,CFTとしては Virasoro代数を超えた対称性をもつもので興味深い模型が知られているため,CFTの対称性をVirasoro代数を超えた代数に取り替えたときに,対応するSLEの亜種は存在するか,という問題が考えられる.この問題に対して,[1,2]では Wess-Zumino-Witten理論に対応する確率過程として,内部自由度をもつSLEが提唱された.本講演では,[3]に従って内部自由度をもつSLEを無限次元リー群上の確率過程から導出する方法を概説し,その応用として,内部自由度をもつSLEに付随する局所マルチンゲールがアフィンリー環の表現論を用いて計算されることを見 る.また,内部自由度をもつSLEが,複素化されたBessel過程に内部自由度を加えたもの と考えられることを説明し,今後の展望としたい.

[1] E. Bettelheim et al., PRL 95, 251601 (2005).

[2] A. Alekseev et al., LMP 97, 243-261 (2011).

[3] S. Koshida, arXiv:1803.06808 (2018).

問い合わせ先:中大・理工・物理 香取 眞理

       TEL: (03) 3817-1776

       E-mail: katori@phys.chuo-u.ac.jp

       居室 理工1号館5階 1538室